| 技法 | 木彫 金彩 |
| サイン | 右下に陰刻銘と制作年 「WILLIAM FULLER CURTIS A・D・MCMII」 |
| 額 | 額装 |
| サイズ | 70.5×172.2 cm |
| 制作年 | 1902 |
ウィリアム・フラー・カーティスは、1873年にスタテン島で生まれた。17歳でパリに渡り、妹とともにアカデミー・ジュリアンで美術を学び、優れた教師たちから多大な影響を受ける。帰国前には北イタリアを旅行し、ルネサンスや中世美術、さらにはアーサー王伝説に触れることで、自身の芸術スタイルを徐々に確立していった。1903年には、美術評論家チャールズ・エリオット・ノートンと交流を持ち、ラファエル前派の思想にも共鳴するようになる。
カーティスの作品は、主に木材を支持体としており、可能な限りきめ細やかな木を選んで制作されている。また、彼の作品には金を除いて一切の色彩が使われていない。木を焼くことで生まれる絶妙な色味の変化が、自然な木材の風合いと見事に調和している。その美しさは、現代的でありながら、中世的な豊かさもあわせ持っている。